AMU JOURNAL

はたらく人の声

CAS凍結センターの「営業」部門で働かせていただくことになりました。

2022.12.4

書いた人 ― 青木 美伽
はたらき先 ― CAS凍結センター

今週の業務

11月から新しくCAS凍結センターの「営業」部門で働かせていただくことになりました。

午前中は出荷の作業、午後からは受注書の作成をしています。一度加工されて冷凍されたものを扱って作業するので、丁寧さと速さの両方が必要な作業だと感じます。商品によって箱のサイズや入れ方が違っていたり、業務用と個人用では取り扱いが違ったり、多彩な商品の数だけ覚えることも多いですが、ノウハウ化された出荷作業に驚きと新鮮さを感じています。

自分が出荷作業で梱包した商品がお客さんの元へ届いていると思うと、少し怖いような気持ちもあります。9月10月と製造業務に入らせていただいたので、製造で作業していたときのこと、製造の方々の姿が頭に浮かびます。最後の工程である出荷作業にミスがないよう、身の引き締まる思いで日々を過ごしています。

商品はすべてCASで凍結された冷凍ものを扱います。出荷作業の現場では管理された冷凍室は四方八方にあって、それぞれ番号がついています。冷凍室へ入ると、その奥にまた扉があって別の冷凍室があったり、私の身長を超えた高さまでコンテナがずらっと積み上げられています。アリババと40人の盗賊に出てくる「開けごま!」じゃないですが、ボタンを押しただけで大きな冷凍庫の扉が開いたり、閉じたりするのは、異次元の世界観があります。

約-30度の冷凍庫の中で、在庫を管理したり、必要な商品をそろえたりされている池田さんや奥田さん、冷凍庫の中で作業はしないけれど、商品の梱包が終わるたびに冷凍庫の中を行き来して、一つ一つ気を使って扱われている営業の方々の姿を見ていて、本当に丁寧に管理された商品であることを感じますし、「製造」の現場、「営業」の現場、それぞれの大変な部分や、一連の流れを見せていただいて知ると、CASの現場、CAS凍結センターの商品ってすごいんだよ!って沢山の人に声を上げて、伝えたい思いでいっぱいになります。

一番驚いたこと

最近、海士町種苗センターに行きました。なんの種苗だろう?と思って、建物の周りをウロウロしていると、そこで働いている方が声をかけてくださり、中を見学させていただくことに。中に入ってみると、そこはなんと岩牡蠣春香の種苗センターでした。様々な工程を得て、新しい命を育て、5ミリほどになった岩牡蠣の稚貝を出荷。その後、保々見の養殖場へ行くということで、まだ生まれて40日ほどしか経っていない稚貝と、岩牡蠣の餌(プランクトン)を顕微鏡で見せて頂きました。

え?心臓が動いているのが見える!鰓(えら)がわかる!

ホワイトボードに、鰓の形と心臓の位置を書いて説明してくださって、顕微鏡をのぞくと、本当に心臓が動いていたり、鰓がわかりました。とても神秘的で、感動しました。そして稚貝は殻が透明であることを初めて知りました。中にはオレンジ色に色味がかってきているのもあり、大きくなるにつれて、殻に色がついて透明でなくなるそうです。私が見せてもらった稚貝は後5日後くらいに出荷されて、養殖場へお引越ししてしまうということで、貴重な瞬間を見せていただきました。案内してくださった職員の方も本当に丁寧に説明してくださいました。その温かさに驚きと感謝の気持ちでいっぱいです。来年か再来年に、岩牡蠣の養殖場で働く前に、この種苗センターでの仕事をもっと知りたい、そんな思いにもなりました。

最近どうですか?

私の家のすぐそばにある堤防で、休みの日の夕方、アジ釣りをしています。日須賀の海では、夕方にアジがよく釣れます。時々カサゴやメバルも釣れて、煮つけにすると、それだけで豪華な夕食になります。アジは小ぶりなものが多いのですが、沢山釣れたときは、開いてアジフライにしたり、南蛮漬けにしたり、普通に塩焼きでも美味しいです。今度は、アジのなめろうを作ってみたいと思っています。

あと、最近改めて思ったこととしては、海士町に住む人たちは、本当に素敵な方が多いということです。今の社会や生き方に疑問を持ち、これから先日本が抱えていくであろう問題に対しての答えを、この島から発信できるよう、提示できるように自ら挑戦し、その問題と向き合う人たちが多く、危機感を抱いて生きているのを感じます。そしてそういった危機感や、本土で感じた違和感や疑問をもって集まった人たちが海士町の人たちと一緒になって、問題を解決していこうとする。自給自足に近い生活の基盤にあるそういった心に惹かれるのだと思いました。

自分に合った仕事は何かというよりも、何の分野だったら、私もこの海士町の人たちや社会に貢献できるだろうかと思います。解決すべき問題は山積みのようにあって、その中で、これから先どの分野だったら、受け身ではなく自分の頭を使って、共に挑戦し続けていくことができるだろうか。それが、私のモチベーションにそのまま直結していて、それを見つけるために、今の自分があり、今の仕事や目の前の暮らしがあるのだと思いました。

この記事のはたらき先

CAS凍結センター について

書いた人

青木 美伽

三重県出身。2022年6月に放送された「ガイアの夜明け」を見て、海士町複業協同組合を知る。AMU WORKERとして島の人と働く姿に憧れて移住を決意。

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