AMU JOURNAL

はたらく人の声

さっそく、水族館企画を実施しました。

2023.6.19

書いた人 ― 西田 拓稔
はたらき先 ― 隠岐ジオパーク推進機構

 今は、(一社)隠岐ジオパーク推進機構と海士町観光協会で複業をしています。今回は、(一社)隠岐ジオパーク推進機構で短期の水族館企画を開催させてもらいましたので、その様子を一部書き残しておきたいと思います。

作成した展示の一部。特に夜はクラゲがキレイに見られました。

WorldOceanDayに合わせて、何かやってみよう

 そもそも、海士町を含む隠岐諸島はユネスコ世界ジオパークに認定されている「隠岐ユネスコ世界ジオパーク」です。このユネスコ世界ジオパークは日本では10地域あり、ジオパークでは国際的な環境デーに合わせてイベントを行ったりすることがあります。

 最初の打ち合わせで、まずその国際的な環境デーである「WorldOceanDay(世界海洋デー)が近いのでその日に合わせて何かやってみてはどうでしょう?」と打診され企画をすることにしました。

生物もゴミも、漂う、現代の海を展示する

 WorldOceanDayは、簡単に言うと、海への環境意識を高めましょうと呼びかける日です。なので、環境意識を啓発する展示を行うことは必要だろうと考えました。

 一方、(あくまで個人の意見ですが)直接的な環境意識啓蒙イベントは、一般的な方は足が遠のく傾向があると感じていました。この調整をいかにするか、というのが企画のポイントだろうと焦点を当てた中で思ったのは、「漂う」という言葉でした。

この海には生物も漂えば、ゴミも漂っている―。

片方には美的な美しさがあるが、片方にはなく、そして人間生活の汚点である―。

両者の対比が、一つの言葉で包摂して展示をできるというのは、感覚的にいいかもしれない―。

と考え、「漂う水族館」を企画しました。

 話はトントン拍子にすすみ、実施に踏み切ることになりました。

せっせと準備

漂うといえばクラゲです。クラゲはほとんど泳げない生物で、海の中を漂っています。展示のために漂うクラゲたちを探しに行きました。

ひたすらクラゲを探しました。手持ちの道具が少ないため、泳いで探すことに。

クラゲを飼育するためにはもちろん水槽が必要です。クラゲが飼育できるように、一部自作しました。クラゲはほどほどな水流で浮かせて傷つけないようにします。

いろんなパーツを組み合わせて作りました。久々の作業で緊張します。

いざ実施!

愉快なメンバーで設営作業を行いました。

そしてオープン

多くの方にお越しいただきました。

今回展示したクラゲの一種である「カブトクラゲ」

問題となっている海洋ゴミも展示。

海洋ゴミに被害を受けたウミガメやイルカなどを紹介。

水族館企画を終えて

様々な方にお越しいただきましたが、まず一つの企画が実施できたという段階です。

私は4月に来たばかりで、ほとんど海士ではまだ人と繋がっている状態とはいいがたいです。水族館とは様々な人のつながりが生まれる中で、よりよくなってくるものだと信じています。今回の企画の実施、また普段の生活の中で、海士の人とのつながりをつくっていき、さらによりよいものを作り出せたらと考えています。

またなにか実施すればこちらでも紹介していきたいと思います。

この記事のはたらき先

隠岐ジオパーク推進機構 について

書いた人

西田 拓稔

佐賀県出身。身近に海や生物がある環境で暮らしたいと思い、移住を決意。海士町では、水族館の運営に挑戦しています。

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