あまの里で働き3ヶ月が経ちました。
グループホーム「あまの里」で働いています。
(初めの写真はあまの里の共有スペースの窓から見える風景です。田んぼや川に面した気持ちの良い場所です。)
あまの里では、世話人として居住者さん一人ひとりの暮らしのサポートを行っています。主な業務は掃除や料理ですが、日々の会話を通じて一人ひとりの様子を理解することが大切なのだと感じます。
あまの里には、居住者さんの言動を理解し受け止める空気があります。勤務初日からそのような空気感に心地よさを感じ、あまの里で働くことが楽しいです。
居住者さんそれぞれに合わせたサポートをする場面も増えました。
居住者さんやお仕事内容にも慣れてきた最近、日々の決まった業務内容には入っていないサポートをする場面が増えてきました。私自身も、入居者さんも、お互いがお互いの存在に慣れてきたからこそかな、とちょっぴり嬉しいです。
例えば、ある居住者さんの希望で、急遽、着替えやベットシーツの洗濯のお手伝いをすることになりました。「着替えや洗濯をサポートする」と言葉にすると簡単に聞こえますが、実際にやってみると配慮するべきことがたくさんあるのだとわかりました。
その居住者さんが服を着替えベットシーツを洗濯したいと、会話を通じて理解すること。その方の健康状態に合わせて、着替えを準備し洗濯を補助すること。
体を自由に動かすことができ、福祉の現場経験も少ない私は、体に不自由を抱えるその方の状況や気持ちを想像しきれず、「こうしたらいいのか、あれれ、これもしないとだ…」とバタバタとシャワールームと居室を行ったり来たりしていまいました。「バタバタしてしまって、ごめんなさい」と伝えるとその方は笑っていましたが、心地よく着替えや洗濯をサポートできず大反省でした。
相手の立場に立って考えてみることが大切なのだと感じます。
けれど、全く異なるバックグラウンドを持つ方をサポートする経験をしたからこそ得られた気づきもあります。「自分だったらこうしてもらえると嬉しいな…」という考えのもと動くのではなく、「その方が洗濯したいと心地よく伝えるためには、どのような言葉をかけると良いのだろう」「その方の健康状態や性格に合わせて、どのようなサポートが必要なのだろう」と相手の状況を想像してみることが大切だということです。
相手と似た境遇を経験したことがないからこそ、相手の状況を想像してみたり、相手の気持ちや状況を自分ごとにして傾聴したりすることが必要なのだと思いました。そのような気づきを得られたとはいえ、実践するのは難しい…と反省の日々です。自身が経験をしたことのない「不自由さ」を想像することが非常に繊細なのだと感じます。
私にはまだまだ至らない部分がたくさんあると感じたので、目の前の人の気持ち・状況を想像した言動をとれているか、日々意識していきたいです。相手の状況を想像しきれず迷う時には、あまの里の大先輩の方々に相談したり、他の職員さんの振る舞いを観察して真似してみたりすることも大切にしたいと思います。
これらの気づきは、他者の声に耳を傾けることを大切にしたいと考え、海士町の福祉の現場に関心を持った私としては、宝物のような学びです。日々のお仕事を通じて他者への想像力を働かせる訓練をできることも、幸せなことだなと感じています。